私にできること

お世話になっている相談室で急な行事が立て続けに催されて、私もお手伝いに行っている。連絡や仕切りは、有能な女性スタッフがされており、この方が仕切ってくれるなら大丈夫だなと安心して日々参加している。その時の手伝いのメンバーで開催されている、研修等の行事ごとをする際に私が担うのは、机を直したり、お茶出し、食器洗い等なのですが、今回は急な特別行事で、参加人数も多かったので、普段と流れが違い、お茶出しはなしということであらかじめ決まっていた。手伝いと言いながら当日はスタッフとしては特になにもせずに、控室のあたりをうろうろしたり、参加者の方たちと話を聴いたりして過ごした。

こういう中にいると、自分は何をしたらいいのかとまごつくし、自分は役に立たないなあと感じる。全体を見通して次に何をすべきか、そんな判断もできないし、これは必要なこと、これはおせっかいなこと。これも判断がつかない。気も利かない。割と得意な?お茶出しをする機会もカップ洗いも今回はなかった。少し前までは、お茶出してと言われると影ででブーブー文句を言っていたが、自分はそれくらいしか(それさえも満足に)できなかったんだなと、今さらながらながら気づいたりする。そうすると文句を言っていたことが悔やまれる。

実は文句を言いながらやっていることが、自分のありがたいお役目なのかもしれない。しかしそれに気づくのはそれができなくなってから、そういうことが少なくないのかもしれない。せめて明日は、このような見通しを頭の片隅に置いて、すべきところには感謝して生きたい。

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加藤 理恵

臨床心理士・公認心理師
カウンセリングルーム はるき カウンセラー 

(株)デンソーを退職後 心理系の大学院を修了し、39歳で心理カウンセラー
42歳でカウンセリングルーム はるき 開室。
ユング心理学を背景に持つ、夢分析 箱庭療法を得意とし、主にうつ、不安、対人関係に関する悩みの相談にあたっている。

過去に、精神科クリニック 産業領域(トヨタ車体(株)) 愛知県教育委員会スクールカウンセラー(中学校) 等でのカウンセラーの経験がある。