(心に詩が浮かんできたので詩をよんでみました)
愛し合っている2人がいた。2人は2人でひとつだった。2人の世界に閉じこもって、外は見えなかった。外から見ると2人はとても仲良く見えた。
あるとき2人のうちのひとりが外の世界に気づいた。そして外の世界に出て行こうとした。もうひとりは中にとどまりたかった。
取り残されたほうは苦しんだ。なぜこのままこの楽園にとどまれないのか。あなたさえいてくれればいいのに。しかし、もうひとりは外の世界からもうひとりを眺めはじめた。愛は相手に対するのと同時に外の世界にも向けられてしまった。2人の世界は全く異なってしまった。
楽園の中にとどまりたかったひとりは嘆いた。外から見るとどうにかなってしまったように見えた。
そのひとりにとっての、あの愛の形、あれも愛ではなかったか。外の世界には一切向かわない愛。そのひとりにとって、もうひとりと一緒にいるところ、世界はそこだけだった。それでもそれを愛と呼ばないのか。