カウンセラーに会いに

年が明けてからしばらくブログをお休みしていた。こころの奥底ではいろいろなことが活発に動いていたようなのですが、表向きは動きがかなり停滞していた。

表向き動きが停滞していたといっても、その間も変わらず働き続けていたし、確定申告もしっかりと終えた。そして、今年のこの時期はいつもと違う体験ができた。それは「カウンセラーになりたい」という中学生の人たちが、相談室を訪れてくれたのだった。

その子たちは質問を紙に書いていくつか用意してきて、私にきいてくれた。何故カウンセラーになろうと思ったのか、カウンセラーになるまでに苦労したことは、カウンセラーになるのに今やっておいたほうがいいことは・・等です。

カウンセラーになるのには資格がいるのですかというのもあった。私は、カウンセラーになるのには、特別な、これでなくてはならないという資格はないと思う。人の哀しみに寄り添うのに必要な、特定の資格というのは存在しないでしょう。

しかし、私は臨床心理士と言う資格を持っており、例えば、小学校や中学校のカウンセラーになるには、臨床心理士の資格がいります。病院でカウンセラーとして働くには、臨床心理士の資格を持っていると、今のところは就職に有利のように思えます。そして、私は相談室を開いているけど、お客さんの中には、臨床心理士の資格を信頼してきてくれる人もいます。この資格を取るには大学に進み、その後心理学を専攻する指定された大学院を修了しなければいけない。それにはやはり、いまのうちからある程度は勉強が・・という話にもなった。

でも、カウンセラーになりたい小中学生の皆さんが今一番やっておいたほうがいいのは、友達を作る事だと思う。友達を作ると楽しいことも、腹が立つこともありますが、そういう経験が後に、カウンセラーになったときに、いろいろ感じたり、考える必要が出て来るけど、そのときに役に立つと思う。

カウンセラーになるまで苦労したことについては、いろいろあったと思うけど、なってからのが大変だったのであまり思い出せないなと答えた。しかし今改めて考えてみると逆で、いろいろ苦労したりつらい思いをしたからカウンセラーになれるのだと思う。誰でもそういう経験はあるでしょう。だから自分のつらかったことから目を背けない方がいいと思います。こう言いながら私は、自分のつらかったことから、いまだに目を背けているなあと思います。

質問にいろいろ答えていると、そして、質問してくれた人たちの真剣な目を見ていると、自分が忘れていた大事なことがいろいろ思い出されて、胸の奥の方が熱くなった。訪ねてくれて話ができて、嬉しかった。

この記事を書いた人

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加藤 理恵

臨床心理士・公認心理師
カウンセリングルーム はるき カウンセラー 

(株)デンソーを退職後 心理系の大学院を修了し、39歳で心理カウンセラー
42歳でカウンセリングルーム はるき 開室。
ユング心理学を背景に持つ、夢分析 箱庭療法を得意とし、主にうつ、不安、対人関係に関する悩みの相談にあたっている。

過去に、精神科クリニック 産業領域(トヨタ車体(株)) 愛知県教育委員会スクールカウンセラー(中学校) 等でのカウンセラーの経験がある。