昨日臨床の先生の家に用事があって、少しお邪魔して来た。
先生の家に行くのは、研修の時の送り迎えの車に便乗したことがあり、初めてではないが、自分ひとりで車で運転して行ったのは初めてだったので、少し緊張した。住宅街の中の一方通行の道をぐるぐると抜けて突き当りの池のすぐそばに先生の家はある。
前もって指示いただいていたので、家の前に駐車しようとすると、白いスタイルのよい上品な猫が姿勢よく座っていた。とりあえず仮で車を駐車し、玄関のチャイムを押してご挨拶してから、車をもう少し寄せてほしいとのことで、苦労して5回くらい切り返して車を入れ直している間にこのスタイルの良い猫はぱーっとどこかに去って行った。
その間に先生は庭のほうに行かれてフキノトウを採取し始められたので、それを先生のお嬢さんと2人で見守る間、数匹の猫が先生の元に寄って来た。隣の敷地の方からこちらをうかがったりしている。どれも大きく野性味があるように感じた。先生はかまわず地面のフキノトウを採り続けていた。
ひととおりフキノトウを採り終えると、先生にお供して家の周辺を歩いた。訪問の目的は、先生の退院後のウォークの付き添いであった。先生は部屋で寝ている猫を起こしてくるようにお嬢さんに命じられたが、それはお嬢さんに止められて、結局先生と私と2人で歩き出した。しかし、先生が手を叩くと、どこかから若い黒猫が2匹現れ、ついてきた。道端のフタ付の側溝のところを、目をくるくるさせて顔を出したりひっこめたりしながらついてきた。
しばらく歩くと猫はいなくなった。その後は先生が池の周辺まで足を運ばれたので私がそこまでお供した。
ウォークを終えて先生のご自宅前に戻ると、最初に見た姿勢の良い上品な白猫が入口のところに座っていた。それと入れ替わりに、顔の横に広い、しっぽの丸い猫が近づいてきて、私の顔を見上げてニャーと鳴いた。私も先生にご挨拶してから、車に乗りこみ自分の家に帰った。
猫に関してはおおむね、こんな感じであった。