村上ラジオ

この日曜に村上春樹がラジオのDJをしたので聴いた。村上春樹は年に一度はフルマラソンに出場しており、普段ランニングをしている。その間にかける曲をいくつか紹介しながら、若干トークも挟まったような番組だった。

紹介された曲はあまり、知っているものはなかったが、村上春樹のトークで印象に残ったことはあった。ランニングをすると下半身が鍛えられて上半身が柔らかくなる。それは小説執筆に役立っているというようなことを言っていた。これは私も真似せねばと思ったので、早速早起きして走ろうと思って、昨日朝5時に起きたら、土砂降りの雨だった。しょうがないので翌日以降に延ばすことにした。

先週は休みを取って野沢温泉に旅行に行き、温泉を堪能した。といっても、この暑さなので、じっくり湯船につかる・・というわけにもいかなかったのですが、家のお風呂とは違って芯から温まる、その効力は十分感じることができた。また涼しくなったら再度訪れたいと思う。

祖母の家が長野県の立科にあったからというのもあるが、温泉好きなので、祖母亡き後も長野県にはたびたび訪れている。今回いつもと違ったのは、帰りに長野駅から特急電車を使わずに帰って来た点だった。長野から松本まで普通電車に乗り、松本で乗り換えて中津川まで普通電車に乗り、また中津川で乗り換えて名古屋まで快速電車に乗った。12時33分に長野駅を出て、名古屋に着いたのが18時18分。乗り換えはスムーズだったが、特急電車に比べて時間はかかる。しかしこういう風にゆっくり帰って来るのは、わりと面白かった。電車に乗っている時間が長かったので、その間村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」と読むこともできた。この小説を読むのは何度目だろうか、そのときどきで感じることが違う。

今回読んで感じたのは、人は皆いつかは死ぬわけですが、人間死ぬときはそれほど楽ではなさそうということです。実際自分の父の最期を見ても、そう思う。だから、死ぬのが怖くて当たり前、それでいいのだと思った。

生きている間にこつこつ働いて、頑張ってもそれほど自分に返って来るものもなく、死ぬ間際もそれほど楽ではなさそうですが、それが割と普通だし、そういうのがそんなに悪くないってことなのかもしれないな。今回「ねじまき鳥クロニクル」を読んでそう感じた。

この記事を書いた人

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加藤 理恵

臨床心理士・公認心理師
カウンセリングルーム はるき カウンセラー 

(株)デンソーを退職後 心理系の大学院を修了し、39歳で心理カウンセラー
42歳でカウンセリングルーム はるき 開室。
ユング心理学を背景に持つ、夢分析 箱庭療法を得意とし、主にうつ、不安、対人関係に関する悩みの相談にあたっている。

過去に、精神科クリニック 産業領域(トヨタ車体(株)) 愛知県教育委員会スクールカウンセラー(中学校) 等でのカウンセラーの経験がある。