自分というブランドがあるならば

今日は学生時代の友人とランチをした。

大手の住宅メーカーに勤務している子だ。

子、といっても私とおない年の42歳二児の母です。

これから私がカウンセラーとして開業して、どうやって自分を世の中に知ってもらうか?

どうやって営業して行ったらいいかね。そんな話をした。

彼女の会社の営業の話を参考にさせてもらおうと思ったからだ。

ちなみに彼女はインテリアコーディネーターです。

彼女の考えは大手の住宅メーカーのブランド力のある商品の営業と、私のような走りだしの開業カウンセラーでは営業の仕方も全く違うのではないか、ということだった。

たしかにそうかもしれない。

しかし、はたしてそうなのだろうか。何か共通するものはあるのではないか。

ブランドという言葉を仮に商品に対する理解と信用という言葉に置き換えると(本当はもっといろいろ意味が含まれていると思いますが)、確かに開業したばかりの私にはブランド力は全くない。

そこは認めるが、その商品の営業という点では共通点もあるのではないか。

考えてみようと思った。

まずは自分というブランドについて。

そもそもカウンセラーのブランドとは何だろうか。

あっさりと言うと、結局カウンセラーの人間性だろう。

私はこれまで約3年、地域に根ざした総合病院で働いていた。

そこでも営業活動用のようなことはしていたが、同じ病院内の職員に対して「メンタルケアの必要のある人いませんか」と言って回っていた。

あとは、日々の臨床の実績を積んでいれば理解と信用は得られると思って仕事をしていた。

それで理解と信用は得られたか?

得られなかった。

私には向上心はあるが、親切心が足りなかった。

いやいや。もちろん親切心はあった、患者さんに対しては。

でも対スタッフ(看護師さんやドクター)となるとそうではなかったと反省される。

親切心とは何だろう。

前の記事に書いたように「人にしてほしいことを自分も人にしてあげる」。

こういうことでもあるだろう。

しかしカウンセラーとしての親切心とは?

自分の人間性をさらけ出す、とまではいかないが、開示していくことだと思う。

極端な表現になることを恐れず言うなら、人間性とはすなわち弱点ではないか。

それを世間に受け入れられる「形」で開示できたときに、大きな営業力となるのではないか。

ちなみに「形」のしかたには人それぞれのプロセスがあると思いますので「こうです」と一概には言えないと思う。それがその人の人間性というものになるのだろう。人間性が人によって千差万別であることは言うまでもない。

これからいろいろなところで人に会って、自分という商品を知ってもらわないといけない。

それが営業活動ということだろう。

同時にそれが私自身のブランド力をつけていくことにもなるのだと思った。

おとついくらいのテレビ番組でシンガーの神田沙也加さんが

「毎日がオーディションです。今日こうやってテレビに出て、観客の皆さんの前でしゃべらせてもらっていることも」とおっしゃっていた。

この人はなんとすごい人かと思った。どれだけ責任と覚悟のある人かと。

私も「毎日がオーディション」のつもりで、自分という人間を世の中に理解してもらわないといけないところに来ているようだ。

責任をもって「私はこういう人間です」と社会に示していく。

大げさなことを書いているが、こんなことはおそらく、社会人だったら誰もがしていることだと思う。

服を着て外を歩くのと同じくらいに。

私の場合、42歳にしてやっと気づいたということか。

日々一歩前進です。

この記事を書いた人

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加藤 理恵

臨床心理士・公認心理師
カウンセリングルーム はるき カウンセラー 

(株)デンソーを退職後 心理系の大学院を修了し、39歳で心理カウンセラー
42歳でカウンセリングルーム はるき 開室。
ユング心理学を背景に持つ、夢分析 箱庭療法を得意とし、主にうつ、不安、対人関係に関する悩みの相談にあたっている。

過去に、精神科クリニック 産業領域(トヨタ車体(株)) 愛知県教育委員会スクールカウンセラー(中学校) 等でのカウンセラーの経験がある。