7月の末にとある温泉に旅行に行ってきた。日本海間近にある温泉で、珍しい景色が見られるかなと思って行ってみた(結局ロープウェイが休みで日本海は見られなかった)。在来線と特急電車を乗り継いで、刈谷から8時間ほどかかる場所にある。文豪も訪れたと言う有名な温泉です。
駅前には古い建物の商店や宿が並び、温泉街の真ん中には柳の木が両側に生えている川が流れる。観光パンフレットなどにはこの景観がよく掲載されている。その温泉街は、ここ50年くらい景色が変わっていないとのことだった(宿で他のお客さんが言っていた)。
とは言っても、何か所かある外湯の中には、内装がおしゃれでスタイリッシュな感じになっているものもあった。他には岩風呂のように趣向をこらしたもの、きれいで街中の銭湯のような雰囲気のものもあった。外湯で働いている方等見てみても、若い方々がロゴ入りTシャツなど着て温泉街を盛り上げようと頑張っていた。地元の年配の婦人の方々も見かけたが、街のはしっこの方の外湯でひっそりと湯に浸かっており、遠慮がちに見えた。
温泉街とは関係ないのですが、旅行中に印象にのこったことがあった。それは外湯の入り口前のベンチで涼んで休憩しているときに、自分の足元をぼーっと見ていたら靴擦れの跡が目についた。そして自分の履いているサンダルのベルト調整ができていなかったことに気づいた。このサンダルを買ったのは去年の夏だったので、この状態で2シーズン履いていたことになる。夏に旅行するのにおしゃれで歩きやすいようにと、時間をかけて選んで買ったのに、使いだしたら本来の意味・目的、手に入れるまでの思いには無頓着になってしまっていた。
せっかくいいものを持っていても、持ち主が血の通った使い方をしないと無駄になるどころか、靴擦れができたりして返ってアダになることもある。ハートが大切だ、何をするにも・・そんなことに気づかされた旅であった。
温泉街でみかけた道祖神